おなかに赤ちゃんを迎える前に葉酸を。妊娠とママの栄養
これを食べれば「妊娠する」という食品はある!?

これを食べれば妊娠する、とか、妊娠しやすい、といわれる食品はありません。
1日3食、同じものにかたよらず、いろいろな食品をバランスよくとるとよいでしょう。
食品にはさまざまな栄養素が含まれます。たとえば牛乳はカルシウムがとれる、と感じている方が多いですが、ほかにもたんぱく質、ビタミン、ミネラル、善玉菌の栄養源になる乳糖、など、健康に役立つものがたくさん含まれています。
またいろいろなものを食べることで、季節を感じ、旬のおいしさにふれることできますね。
旬を楽しみながら健康に役立つさまざまな食品を、楽しくとることをおすすめします。
妊娠前や妊娠6週ころまでに意識してとらなければいけない栄養素

国がすすめているのは葉酸。
食品だけでなく、サプリメントなどの健康食品から、1日400μg(マイクログラム)とることをすすめています。
サプリメントに含まれる葉酸は、食品に含まれる葉酸に比べて吸収されやすいので、サプリメントの摂取をすすめています。
ただしとりすぎには注意。
サプリメントなどからのとりすぎを防ぐために耐容上限量が決められていて、1日1000μg(18歳~29歳の女性は1日900μg)としています。サプリメントを選ぶときには葉酸の量を確認してください。
ビーンスタークマムの飲み合わせ
葉酸の種類について
また日本人の食事摂取基準では、妊娠中期以降は食品からの葉酸摂取量を、1日あたりの推奨量240μgに、さらに240μgをプラスすることをすすめていますが、他にも付加量が設定されている栄養素もあります。葉酸摂取だけに気を取られないように気を付けてくださいね。
妊娠前に食べてはいけないもの
妊娠前に食べてはいけないものは、特にありません。
妊娠がわかった後に、「◯◯を食べたけど大丈夫だったかな」と不安になる方がたまにいます。だいたい大丈夫ですが、気になった場合はかかりつけの先生に相談してみましょう。
もし妊娠を計画している場合は、妊娠中に食べてはいけないものを参考にしてください。
妊娠中に避けるべきもの
おなかの赤ちゃんに悪影響があるので、次のものは避けてください。
避けるべきもの
リステリアによる食中毒、寄生虫、水銀、お酒(アルコール)
食中毒
妊娠中にリステリアに感染すると、早産や流産の原因になり、またお腹の赤ちゃんに影響が出たりします。
【感染源となるものを避ける】
・生ハム、パテなどの食肉加工品
・スモークサーモンなどの魚介類加工品
・未殺菌乳、非加熱タイプのナチュラルチーズ
【早めに食べる】
リステリアは冷蔵庫でも増殖します。
冷蔵庫を過信せず、食品は期限内に食べ、開封したら期限にかかわらず早めに食べるように心がけましょう。
【加熱して食べる】
リステリアは加熱で死滅します。しっかりと火を通して食べ、加熱に不安があるものは、選ばない、食べない、再度しっかり加熱するようにしてください。
◆家庭でのリステリア予防方法
- 生野菜や果物などは食べる前に水道水でよく洗う(湧き水や井戸水は避ける)。
- 期限内に食べるようにする。
- 開封後は、期限に関わらず速やかに消費する。
- 冷蔵庫を過信しない。
- 冷凍庫で保存する。
- 加熱してから食べる。
寄生虫
【トキソプラズマ】
妊娠中にはじめてトキソプラズマに感染すると、死産や流産の原因となり、またお腹の赤ちゃんに影響が出たりします。
トキソプラズマは、肉や、猫のフンに潜んでいることがあり、人の口に入ると感染します。
レアステーキ、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、生乳なども感染源になり得ます。

【予防法】
・肉はしっかり火を通し、素手で土や砂、猫にさわったら必ず手を洗う。
・肉は生焼けとならないようにしっかり火を通すこと
・肉を切った包丁やまな板で生野菜を調理すると感染の危険性がありますので注意すること
・野菜や果物は水道水で良く洗うこと
食事の前は必ず手を洗うように心がけましょう。特にガーデニングなどで土に素手で触れたあとや、猫に触れたあとは、手を洗わずに食事をすることがないようにしてください。
先天性トキソプラズマ症
妊娠中に初めてトキソプラズマに母親が感染する結果起こります。妊娠末期ほど胎児への感染率は上がりますが、妊娠初期の感染ほど重症化しやすいとされています。
胎児が感染した場合の症状としては、死産、流産、水頭症、脈絡膜炎による視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などがよく知られています。例え出生時に無症状でも、その後成人となるまでの間に症状を呈する可能性があります。
トキソプラズマ抗体検査
日本の妊娠可能女性の多くは、トキソプラズマに感染したことがなく、免疫を持っていません。トキソプラズマ抗体検査(自費の場合約1000~2000円程度)を行うことで、トキソプラズマに対する免疫の有無を調べることができます。トキソプラズマ抗体検査は、標準的な妊婦健診の検査項目ではありませんが、希望すれば多くの医療機関で受けることができるので、主治医の先生に相談しましょう。また、ブライダルチェックにトキソプラズマ抗体検査を含む医療機関もあります。 なお、感染時期の推定や胎児への感染の有無については、より詳しい検査が必要です。
妊娠中、妊娠を計画している女性は、
お子様との砂場遊び、ガーデニング、畑仕事は、手袋つけて
土や砂には、ネコの糞から出て来たトキソプラズマのタマゴが含まれている可能性があります。タマゴは1年以上感染力を有しています。水より比重が軽いので、雨の後には土の表面に浮き上がってきます。素手での砂場遊びやガーデニングは避けましょう。
水銀
非常に多くの水銀をとると、赤ちゃんの神経系(聴力)に影響を与えます。

【予防法】
水銀を多く含む可能性のある、以下の魚介類(クジラ類、イルカ類を含む)を毎日大量に食べないようにしてください。
【水銀摂取予防の点で、妊娠中に注意が必要な魚介類】
キダイ、マカジキ、メカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)、クロマグロ(本マグロ)、メバチ(メバチマグロ)、キンメダイ、サメ類、クジラ類、イルカ類
※人間の活動のからうまれた水銀が大気や海中に放出され、それを海中のプランクトンがとりこみ、プランクトンをエサにする小型魚、さらに小型魚をエサとする大型魚にとりこまれ、食物連鎖の上位の魚介類に水銀が蓄積されます。
この他の魚は大丈夫です。積極的にとりましょう。
魚介類は栄養豊富な食品です。お魚を食べる習慣があると母乳に含まれるDHAが増える傾向があります。
食べるのを怖がりすぎて魚をまったく食べない、というのは、とてももったいないこと。意識してとるようにしてください。
【マグロは全てダメではない】
キハダ、ビンナガ、メジマグロなど、ツナ缶の原料として使われるマグロは、大丈夫です。
キンメダイとタイは違うので、タイは大丈夫。
サケ、サバ、アジ、イワシ、シシャモ、シラス…など、さまざまなおいしいお魚をたくさん召しあがってください。
飲酒 妊娠がわかってから授乳が終わるまで避けましょう

妊娠がわかったときから母乳の授乳が終わるまで、飲酒はやめてください。
ママが飲酒すると、胎盤や母乳を通じて、赤ちゃんにアルコールが届いてしまい、赤ちゃんの健康や発育に影響を与えます。
とくに妊娠初期に摂取量に気をつけるべき栄養素
ビタミンAは耐容上限量を超えないように
1日耐容上限量 2700μgRAE
ビタミンには大量に摂取しても大丈夫なものと、ダメなものがあります。
ビタミンAはおなかの赤ちゃんに必要な栄養素ですが、妊娠初期に毎日大量に摂取すると赤ちゃんに影響を与えます。
ビタミンAはマルチビタミンなどのサプリメントに含まれていることがあります。
妊娠を計画している女性や妊娠中の女性は、サプリメントの表示をよく見るように心がけてください。
またレバーにはビタミンAが多く含まれています。貧血を予防するためにレバーを毎日たくさん食べるということは控えてください。レバーを食べたい場合は、週に2日までにして、1日あたりの量は20gくらいまで(週にあわせて40gくらいまで)がよいでしょう。
鶏レバー100gで14000μgRAE
たとえば焼き鳥のレバー串であれば、5000〜7000μgRAEのビタミンAが含まれますので、レバー串を食べる場合は半分以下にしてください。
なお、緑黄色野菜に多く含まれるベータカロテンは、体内でビタミンAに変わりますが、ベータカロテンによるビタミンAの過剰摂取は起こりません。緑黄色野菜の1日あたりの摂取量のめやすは「片方のてのひら一杯」。
ジュースなどからではなく、野菜からとるようにするとよいでしょう。
とくに妊娠中、摂取量に気をつけたほうが良いもの

大豆イソフラボン
大豆や大豆製品は良質なたんぱく質や鉄など、妊娠中に大切な栄養素をとることができる食品です。
ただ、大豆を原料とするプロテインを摂取する場合は注意が必要です。
食品安全委員会では、大豆や大豆プロテインに含まれる「イソフラボン」は、妊娠を計画している女性や妊娠中の女性、胎児について十分なデータがあるとは言えないので、「日常の食生活にさらに上乗せして摂取することは推奨できない」としています。
たんぱく質は、お豆腐、納豆などの大豆製品や、卵、お魚、お肉、乳製品などさまざまな食品から摂取するようにしましょう。
鉄は多めに
妊娠中、産婦人科の診察で一番話題になる栄養素が鉄です。鉄はからだのすみずみまで酸素を運ぶ役割をもつなど健康維持に大切な働きがありますが、子どもから大人まで不足している人が多い栄養素です。
妊娠がすすむにつれて、大きくなる赤ちゃんと赤ちゃんを支える女性のからだのために、たくさんの鉄が必要になります。検査の結果、「鉄が必要ですよ」といわれると、赤ちゃんのために何か悪いことが起こるのではないかと心配になってしまうかもしれませんね。鉄のお薬をいただくことがありますが、毎日、鉄をとることでお薬に頼らないようにすることができます。
鉄は毎日減り続け、自分ではつくることができませんので、食事から毎日とる必要があります。さらに妊娠中は赤ちゃんの分も必要です。
引用
妊娠中に必要な栄養素
食べ方、飲み方に工夫したほうがよいもの

コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインやタンニンを含むもの
コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは、大量に摂取しなければ大丈夫とされています。
カフェインが多いとされるコーヒーでも1日1~2杯程度なら問題ないでしょう。ただし、タンニンが含まれ、食事でとる鉄の吸収に影響を与えますので、食事の前後約1時間は飲まないようにしましょう。
飲料に含まれるカフェイン量、タンニン量(100ml)
(妊娠中の1日あたりのカフェイン量には国の定めた基準はありませんが、1日あたり200mgくらいまでとされています。)
品名 | カフェイン量 | タンニン量 |
---|---|---|
インスタントコーヒー | 57mg | 240mg |
コーヒー | 60mg | 250mg |
紅茶 | 30mg | 100mg |
せん茶 | 20mg | 70mg |
ほうじ茶 | 20mg | 40mg |
ウーロン茶 | 20mg | 30mg |
玄米茶 | 10mg | 10mg |
ココア | 10mg | - |
引用:
食品安全委員会 食品中のカフェイン
厚生労働省 食品中に含まれるカフェインの過剰摂取について
日本食品標準成分表2020年版
飲料のカフェイン量
市販されているペットボトルや缶などに入った緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒーなどの飲料にもカフェインは含まれます(カフェインを含まない飲料をのぞく)。
- 緑茶飲料:3~24mg
「濃い」やトクホ、機能性表示食品ではカフェインが多い傾向があります。 - 紅茶飲料:6~18mg
- コーヒー飲料:24~80mg台
エナジードリンク
多くのカフェインを含みます。
カフェインの大量の摂取は避けるべきですので、カフェインを多く含むエナジードリンクは避けましょう。
雪印ビーンスタークのノンカフェイン、ノンアルコール栄養ドリンク ママスマイル



ルイボスティー
ルイボスティーはカフェインを含みませんが、ポリフェノールの1つであるフラボノイドを含みます。妊娠後期はおなかの赤ちゃんに影響を与えることがあるので、1日3杯程度にとどめ、大量に飲むことは避けましょう。
カフェインレス、デカフェ、ノンカフェイン
カフェインは日常摂取する量であれば妊娠中、授乳中の女性の方に影響をあたえることはありませんが、カフェインで体調に変化を感じる場合は、気をつけたほうが良いです。カフェインレス、デカフェと表示された商品を選ぶのも1つの方法です。
カフェインレス、デカフェ、ノンカフェインには、それぞれ以下のような違いがあります。
- コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約で、使用されるコーヒー豆の量に応じて、多い順に「コーヒー」、「コーヒー飲料」、「コーヒー入り清涼飲料」などと定義されています。また、同規約において 90%以上カフェインを除去したコーヒーが「カフェインレスコーヒー」と定義されています。
- デカフェ:語源である英語の” decaffeinated”には「カフェインを抜いた」という意味があります。通常のコーヒーなどからカフェインを除去したもので、商品によってはカフェインが含まれている場合があります。 コーヒーショップなどの外食チェーンでも取り扱いがありますが、チェーンによってデカフェのカフェイン量はことなります。気になる場合は店舗で聞いてみてください。
- ノンカフェイン:カフェインを一切含まない、カフェイン0%の製品です。
そもそもカフェインは含まれていない「コーヒーのような味わいを楽しめる他の原料由来でつくられたコーヒー」のほか、ハーブティーやルイボスティーなどもノンカフェイン飲料に含まれます。
ノンアルコール飲料
飲みたい場合は、アルコール0.00%と表示されているものを選ぶようにしてください。
ノンアルコール飲料の定義は、広告の基準と酒税法の基準で異なります。
「酒類の広告審査委員会」ではノンアルコール飲料はアルコール分0.00%で酒類の味に似ているもの、としています。
https://www.rcaa.jp/standard/non-alcohol.html
いっぽう「酒税法」では、ノンアルコール飲料とは、含有アルコール量が1%未満の飲料と定義されています。つまり、ノンアルコール飲料といっても、微量のアルコールが入っている場合もあるということになりますので、購入の際にラベルを確認しましょう。
塩分の摂取について
塩分の摂り過ぎは、日々の食生活の中で気をつけたいことのひとつです。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準2025年版」では食塩(ナトリウム)の1日の摂取目標量を、18歳以上の男性で7.5g/日未満、18歳以上の女性で6.5g/日未満としています。
ちなみに、塩分の推定平均必要量(性別・年齢ごとに、半数の人が必要な量を満たすことができる摂取量)は、男女ともに1.5g。摂取目標量の4分の1にも満たない量なのです。
塩分の摂り過ぎが続くとむくみや血圧の上昇の一因になりますので、妊娠中や授乳中はもちろんですが普段からご自身・ご家族のお食事は薄味・減塩を心がけていきたいですね。
まずは食品に含まれる塩分量についていくつか見ていきましょう。

・梅干し(塩漬け) 1個(10g) 塩分量:2.2g
梅干しなどのお漬物は塩で漬け込んでいるため、塩分が多めです。食べ過ぎには注意したいですね。

・パン(食パン・市販)6枚切1枚分 塩分量:0.7g
食パンなどのパン類には、一部の例外を除いて、作る際に生地の発酵状態やキメを整えたり、コシを出したりするために塩を入れていますので、パンに何もつけなくても塩分をとっていることがあります。パンに塗るものも気をつけたいですが、パン自体にも塩分が含まれていることを覚えておきましょう。
・カップめん(中華・油で揚げたもの) 1個(85g) 塩分量:5.9g
カップめんはスープの分も含めると、1個で1日の目標量の大半の塩分をとってしまいます。カップめんは食べる頻度を控える、またスープは残すようにしてみましょう。

・このほかの麺
・うどんやそば、そうめんなどの乾麺には、多くの塩分が含まれていますが、ゆでることで9割近くの塩分がゆで汁に移行します。
・パスタ(乾麺)は麺自体には塩分は含まれていませんが、ゆでる時の塩の量を調節するようにしましょう。
市販の加工食品にどれぐらいの塩分が含まれているかわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。でも心配しなくて大丈夫です。手軽に確認する方法がありますのでご紹介します。
お買い物をする際にはまず、商品のパッケージをよく見てみましょう。市販の加工食品にはパッケージに熱量(エネルギー)やたんぱく質、脂質、炭水化物と合わせてナトリウム量を食塩相当量として表示することが、「食品表示基準」という内閣府令で義務付けられています。
簡単にチェックできますので塩分量を確認するようにしてみてくださいね。
次に、日々の食事で気を付けていただきたい、減塩のポイントについて8つご紹介します。こちらのポイントをうまく取り入れることで、無理なく減塩を目指すことができます。
中には少し手間がかかってしまう方法もあるかもしれませんが、ご自身で取り入れやすい方法からお試しください。
1.減塩のポイント
塩分は1日5g未満を目標にしましょう。
2.塩蔵品※や加工品など、塩分が多いものは食べる量や頻度を減らすようにしましょう。
塩蔵品とは
野菜類、肉類、魚介類、海藻類などに多量の食塩を加えて、長期間の貯蔵ができるようにした、いわゆる「塩漬品」のこと。塩サケ、梅干し、ソーセージ、ハムなどです。
お使いになる際には、薄めの塩水や、みりん・酒を加えた水にしばらく浸けてしっかりと塩抜きをするなどして、食材の余計な塩分を抜いてから調理すると余計な塩分をとってしまうことを防ぐことができます。
塩抜きの仕方については、インターネットで簡単に検索できますので調べてから、食材にあった方法で塩抜きを行うようにしてくださいね。
また、ソーセージやハムなどの加工肉や塩サケなどの場合は、減塩タイプのものや甘塩のものなど、塩分をおさえたものを選ぶようにしてみましょう。
3.新鮮な材料で食材の持ち味を生かしましょう
新鮮な食材を選んで、調味料を控えめにした味付けにしてみましょう。素材そのものの甘みやうまみを感じることができます。
4.出汁を効かせて、うまみをしっかり、塩分は控えめに
小さくカットした昆布や干しシイタケ、煮干しなどを蓋の付いた容器に水と一緒に入れて、冷蔵庫で一晩ほど置くと簡単に水出汁(みずだし)がとれます。他にもかつお節やお魚のアラでとったものなどいろいろな出汁を試してみると味のバリエーションも楽しめて飽きがきづらいです。汁物や煮物に使ってみましょう。
市販のパック入り出汁や顆粒出汁も手軽に使えて便利ですので、取り入れてみるといいでしょう。ただし、中には塩分が含まれているものもあります。パッケージの記載を確認して、塩分が入っているようなら味付けの際に使用するお塩を加減するようにして塩分量を調整するようにしましょう。
5.お酢やレモン汁など酸味をうまく利用しましょう
レモンやすだちなど、柑橘類の果汁やお酢などを使って、酸味を加えてみましょう。塩分を控えても味の薄さが気になりづらくなります。
6.香りや風味のある食材を活用してみましょう
ゴマやすりおろしたショウガ、細かく刻んだネギなどの薬味、ゆず、すだち、またカレー粉やコショウなどのスパイスを適度に利用することで、風味や香りが感じられて塩分を控えても味の薄さが気になりづらくなります。
7.市販の減塩調味料を上手に取り入れてみましょう
減塩しょうゆや減塩みそなど、減塩した調味料も販売されていますので、活用してみるものいいでしょう。
「薄口しょうゆ」は、ぱっと文字を見ると塩分が少なそうに見えますが、色は通常の醤油(濃口しょうゆ)に比べて薄くても、塩分は通常の醤油よりも多くなっているものもあります。お使いになる時には注意しましょう。
8.汁物は具だくさんにしましょう
みそ汁やスープなどの汁物は、具を多く入れるようにしてみましょう。麺類と同様に、汁物は汁の部分に塩分が多いです。たくさん飲んでしまうと塩分のとり過ぎになってしまいがちです。
葉物の野菜や根菜類、きのこや海藻類など具材を多く入れることで、お椀に入る汁の量が減り、汁を飲む量が減ることで、結果的に塩分をとる量を減らすことができます。食べごたえもよくなるのでおかずのひとつにもなります。
また、ほうれん草やにんじんなどには塩分を体外に排出してくれるカリウムが多く含まれているので、具材に取り入れてみるのもいいでしょう。
調理のときに少し工夫するだけでも食事でとる塩分量は変わってきます。
すべてはできなくても、食生活の中に何かひとつでも活かしていただけるとうれしいです。
(出典、参考資料)
食品安全委員会 お母さんになるあなたと周りの人たちへ
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
厚生労働省 リステリアによる食中毒
国立感染症研究所「トキソプラズマとは」
公益社団法人日本産婦人科医会 トキソプラズマと母子感染
食品安全委員会 食品中のカフェイン
国民生活センター 飲料のカフェイン含有量に関する調査
キーコーヒー公式HP 「カフェインレス」「ノンカフェイン」などの言葉の違いや効果について解説
酒類の広告審査委員会 ノンアルコール飲料